職務経歴書を書くのにご自身のキャリアの棚卸しをしっかりと正しくすることが転職活動成功への近道です。
一般的に転職活動における内定獲得率は6%前後と言われています。色々な転職サイトやエージェントに話を伺ったところこんなものだそうです。その中でも最初の関門である書類選考の通過率は約30%~40%です。少しでも書類選考の通過率を上げるためには職務経歴書の中身を充実させる以外方法はありません。
でも安心してください。いきなり転職活動をスタートするから職務経歴書の作成に時間がかかるのです。転職スタートをする前にまず自身のキャリアを見つめなおし、整理しながら転職の情報収集をしても間に合います。事前の準備は仕事でも大事ですが、転職でも非常に大事です。ある程度の職務経歴書をコツコツと準備していきましょう。漠然と転職しようか検討中であれば50点60点の出来でもいいのです!
私は事前に職務経歴書を作成することで、転職活動スタート前までに十分自身の経歴に対して棚卸しが出来たため、転職のスタートダッシュはよかったと思っています。
おかげさまで応募した企業7社中7社とも書類選考通過しました!
第1志望のコンサル会社からは書類選考通過後1週間で内定を勝ち取りました。

備えあれば憂いなし!
・職務経歴書の書き方が分からない人
・書類選考の通過率が悪い人
・転職しようか迷っている人
・転職活動のスタートダッシュをしっかりやりたい人
職務経歴書に書く内容とは
フォーマットは自由ですが、どういったことを書けばいいのかは決まっています。主に
- 職務要約
- 活かせる経験、技術、知識
- 職務経歴
- 資格
- 自己PR
です。順番に解説していきますが、メインの職務経歴を先に記載しておきます。
転職活動を実際にしなくてもご自身のキャリアの棚卸しをすることで、今の現職を通してどういったスキルが得られたかを知るのにも役立ちますし、やはりいざ、転職をすることになっても棚卸し出来るのと出来ていないとで大きな差が生まれます。
転職エージェントや転職サイトに登録する際も職務経歴書を記入する必要があります。
この職務経歴書があまりにもショボいと募集要項を渡してくるエージェントの質もショボいのばっかになります。
転職サイト、エージェントが悪いのではなくご自身の準備不足によって起こるものと認識しておきましょう。
あなたが部下や同僚から中身のない報告書を受け取ったらどう感じますか?
職務経歴の書き方 その① リストを作成すべし



まずは自身の職務内容、実績、スキルなど箇条書きにしてみよう。
プライベートや学生時代もリストアップして問題ありません。
職務経歴を仕上げていくには、まず自身で箇条書きでも構わないので職務内容や実績、スキルをリストアップしましょう。
いきなり文章を作成するのは結構自分自身のことであっても非常に難しいです。
私自身もまず箇条書きでリストアップしました。
- 保全
- 設計
- 校正
- ISO
- 改善活動
- 技術文書作成
- スケジュール管理
- ホウレンソウ
- プロジェクトマネジメント
- 業務改善
- 教育
- 海外での立ち上げ業務
- 体力に自信がある
- 学生時代に体育会の部活動に在籍していたため、チームワークあり
- 旅行時など計画的に準備できる
これだけでなんかめっちゃスキル持った人間に思えませんか。自分自身に価値がないかもと落ち込んでいる人もこうやってリストを作成すれば意外と現職で色々なスキルを身に着けていることが実感できるはずです。
基本的には実務に関することが望ましいですが、異業界では直結するのが難しいところがあるため、プライベートや学生時代のこともここではリストアップしてもいいと思います。リストを作成するにあたり、重複するもの似たようなものも出てくるかもしれませんが、気にせず書き足していきましょう。そうすれば似たような言葉をすっきりとした言葉に言い直すことが後でできるようになります。
例えば上記に記載した「スケジュール管理」と「旅行時など計画的に準備できる」は類似していますよね。
職務経歴の書き方 その② リストの項目に実体験を入れるべし



新人時代から現時点までの実体験を上のリストに当てはまるものを書き出していこう
ここから自身の実体験を埋め込んでいきます。
転職先の企業は即戦力の人を探しています。現職でどういった実績を出しているかを知りたいため、なるべく自身が携わったもので定量的な数値が示すことのできることを記載すると理解しやすいです。
例えば、保全を例に挙げましょう。
保全において突発故障の対策に力を入れました。突発故障の中で頻発する不具合に対しては原因究明を徹底的に行うことで真の原因を洗い出し、適切な恒久対策を実施することで再発防止に取り組みました。
その結果私が担当していた生産ラインでは、入社以降15%停止時間を削減することが出来ました。(2020年 250時間停止→2021年 212時間停止) これにより約〇〇万円の効果金額を得ることが出来ました。
実際に数値を提示することでどれだけあなた自身が現職の企業に貢献できたかイメージしやすくなったのではないでしょうか。
上記文章少しはしょって記載しましたが、私が実際に記載した文章構成です。上記文章を先に書き出し後からどんどん肉盛りをしていきます。
職務経歴書の書き方 その③ 工夫した点を盛り込むべし
前述したようにもう少し記載した職務経歴をパワーアップしましょう。
ここで工夫したポイントを記載しましょう。というより書類選考通過率を上げたいのならMustだと思います。少し話を盛ることも大事です。実作業では大変ではなかったかもしれませんが、大変だったかをいかに見せるか表現するかも工夫の1つです。
製造現場と協力しながらボトムネックとなっている工程を洗い出し、ひとつずつ故障の要因になるプロセスを潰し込みました。夜勤対応などでなかなかコミュニケーションがとれないときでも週1回の打ち合わせなどを開きFace to Faceでお互いの項目を確認して改善を進めた。
面接時にはこのことに関して、どうやって問題点を把握したのか、探したのか、具体的な停止時間削減の手は?など聞かれました。
ウソを書いたわけではないのでその回答もしっかりと準備しておいたので問題なく回答することが出来ました。
何個かこういった実体験を作製することで自身の中でこれは実績が大きいなどが分かってくると思います。1つだけだと弱いので、最低3つは作りましょう。
ちなみに私は5つ作りました。
志望する会社の求めている人材やスキルによってここは変わる可能性があるので、選択肢は多ければ多いほどいいです。面接中に記載されていないことを聞かれる可能性もあるので。
職務経歴書の書き方 その④ 深堀をすべし
自身の職務経歴がある程度出来上がっていったら、その職務経歴に対して自身で深堀しましょう。
実際深堀した内容を職務経歴に記載しなくても面接時に役立ちます。人によっては書類選考の通過後にやるべき内容かもしれません。
具体的な以下のように自身の記載した内容に問いかけていきます。
- なぜそうなった
- どうやって問題を見つけた
- どんな手法で問題を解決した
- 何に苦労した
- などなど



記載した出来事に対してなぜ?なぜ?と深堀することが大切ですね
先ほど記載した保全の参考例を深堀してみましょう。
保全において突発故障の対策に力を入れました。突発故障の中で頻発する不具合に対しては原因究明を徹底的に行うことで真の原因を洗い出し、適切な恒久対策を実施することで再発防止に取り組みました。
その結果私が担当していた生産ラインでは、入社以降15%停止時間を削減することが出来ました。(2020年 250時間停止→2021年 212時間停止) これにより約〇〇万円の効果金額を得ることが出来ました。
面接官になった気持ちで



どうやって不具合の原因を見つけたの?



2021年に昨年度比より15%削減出来たかもしれないけど実際の目標よりも削減出来たの?それとも目標以下なの?
どうですか。面接時にこのような質問が来ても回答出来ますか。
続いて工夫した点として例に挙げたものに関しても深堀してみましょう。
製造現場と協力しながらボトムネックとなっている工程を洗い出し、ひとつずつ故障の要因になるプロセスを潰し込みました。夜勤対応などでなかなかコミュニケーションがとれないときでも週1回の打ち合わせなどを開きFace to Faceでお互いの項目を確認して改善を進めた。



どうやってボトムネックを洗い出したの?



故障原因の潰しこんだ後どうやって効果があったか確認したの?
どうやってボトムネックを洗い出したのと類似した質問でどういった手法を用いて原因究明または問題解決をしたのかも面接で聞かれました。深堀して答えを出せるようにしておくと面接では楽になりますし、もし記載した経歴があんまり深堀できなさそうであればその経歴を載せるのをやめて、別の経歴に変更して深堀してみましょう。
職務要約はどうやって書くの?
200文字から250文字以内に簡単にご自身の入社経歴と担当業務、現在の仕事の説明をしましょう。



詳細は職務経歴書に記載するからここは簡潔にまとめよう。
2000年に○○○○株式会社XXX事業所の生産技術部門に配属されました。
2007年から△の役職になり、生産ラインの生産性向上に従事。データ分析から実行計画の立案推進まで計画全般を担当。また、事業計画以外にも自ら進んで業務改善に取り組む。
2010年から◆の役職になり、部下@名をもち、教育やプロジェクトマネージャーとしてマネジメントに従事した。
こんなイメージで記載しました。
活かせる経験、知識、技術はどうやって書くの?
言葉のままですが、具体的なことが記載できる場合はそれも記載しておきましょう。
・プロジェクトマネジメントスキル
・ビジネスレベルの英語力
これは一般的な例です。正直このままでもいいと言えばいいですが、少し手を加えるだけで通過率が上がるのならやったほうがいいと個人的に思います。
人事担当者を含め、採用に係わる人は一字一句見ているわけではありません。また、上記の一般的な表記は何万人とみてきているので飽きています。あなたがどれだけ優れたスキルがあっても書類の中に埋もれてしまう可能性もあります。
・プロジェクトマネジメントスキル
最小4名から最大15名規模のプロジェクトマネジメント
・ビジネスレベルの英語力(TOEIC:***点)
外注メーカーとの折衝(日英)と仕様書などの技術文書作成(日英)、会議のファシリテーション(日英)
このように少し情報を足せばどの程度のことをやってきたのか見えてきませんか。英語力のところにはちゃっかりコミュニケーションや書類作成能力に係わることも記載できております。
TOEICの点数が高いのならなおさら説得力があがると思います。
資格で再度書くことになりませんが、問題ありません。
資格には何を書くの?
持ってる資格を記載しましょう。
仕事に関係ないものでも問題ありません。面接時に拾われて話題が広がるかもしれません。また、珍しい資格を持っている候補者だと印象を与えることが出来ます。同じくらいの力量で印象が残りやすいのはどちらの人でしょうか。
私はドローン検定を持っています。直接面接の際に聞かれてはいませんでしたが、趣味は何ですかという質問の際に自分自身からドローン検定の話を出し、面接官に興味を持ってもらえました。
自己PRはどうやって書くの?
一般的には必要なようですが、エージェントによって変わります。
私の場合は入れたパターンと入れなかったパターンが存在しますが、入れる場合には応募する会社の社風、会社方針や求める人物像にマッチしたものを記載しましょう。
私が記載したのは
- 主体性
- チャレンジ精神
もちろんその下にその強みを発揮したエピソードを記載する必要があります。
職務経歴書は何ページいるの?
職務経歴書は3,4ページほどが一般的のようです。
なかなかページ数が減らない場合にはエージェントに添削、修正してもらうのも1つの手です。私も依頼して所定のページ数に収めてもらいました。ちなみに私は8ページでした。
フォーマットは基本的に自由です。エージェントからもらったり、ネットで拾ってきたり、自分で作ったりしても問題ありませんが、私はエージェントからもらったものを編集して使用しました。
ご参考までに私が使用したフォーマットの職務経歴は以下のようになっています。


転職エージャントにキャリア相談をしよう
職務経歴書が作成出来たら転職エージェントにキャリア相談をしましょう。
このとき職務経歴書の出来は50点、60点でも問題ありません。転職エージェントの方にも転職の意思は今のところないが今の市場価値と足りないものを知りたいと言っても全く問題ありません。
転職活動は最終的には自分自身と企業との勝負ですが、勝負に行くまでの過程は孤独との闘いではありません。むしろ、孤独による限界はありますし、励みがあるのとないのとではモチベーション維持のしやすさが断然違います。それに転職エージェントは無料で利用できます。無料でサポートできるのなら利用しない手はありません。
私は最初転職サイトに登録して、何社か面談だけしてもらったアドバイスを職務経歴書に取り入れたり、面接対策のネタに取り入れたいさせて頂きました。もちろん、転職エージェントも人なのであなた自身と合う合わないがあります。1社だけ登録してダメだからもう使わないとは思わず、色々な転職エージェントと交わることをお勧めします。
上記項目も基本的に自分自身が転職エージェントからもらったアドバイス等を記載しています。第3者目線からの意見は非常に貴重です。ここで話して合う合わないエージェントやもっとこういうエージェントがいいなど出てくると思います。相談を受けたエージェントに悪いからそこを通して転職しないといけないわけではないので安心してください。
面談することで新たな自己分析が分かったり、志望企業がより明確になったりします。
まとめ
最後に職務経歴書を書くのに重要な要素をまとめてみました。
- 自身のスキルや知識などのリストを作ろう
- 作成したリストの実体験を書いていこう
- 実体験には工夫した点を盛り込もう
- 深堀をしよう
- 他の項目にも情報を付け足し、他の候補者と差をつけよう
- 転職エージェントは積極的に利用しよう
転職活動自体は無料です。内定をもらっても条件が悪ければ辞退すればいいのです!
自身の市場価値を知るだけでも、職務経歴書を準備するだけでも今後転職する際に大きなアドバンテージになります。
未経験からコンサル業界に転職するならアクシスコンサルティングがオススメの1つです。私もここを利用してコンサル業界の情報やケース面接の練習をさせてもらい助かりました。
アクシスコンサルティングお馴染みのリクルートエージェントです。業界ごとのエージェントがおり、汎用転職エージェントとして登録するだけでも価値があります。エージェントは結局人、相性のため合わなかった即切れば問題ありません。私はここは相性がそんなよくなかったため情報収集用で利用していました。
リクルートエージェント大手の転職サイトです。転職エージェントより幅広いが情報収集量としては浅くなりがちな印象です。まず転職情報を集めたい人にはお勧めなサイトです。
パソナキャリアはミドル・ハイクラスの転職に強みがあります。ハイクラス転職エージェントになかなか掛け合ってもらえない人にもハードルは少し低いのではないでしょうか。47都道府県に拠点があるため手厚いサポートサービスを受けることができるのが強みです。
以下転職エージェントは第2新卒に特化しかエージェントです。私は使用しておりませんが、転職サイトに登録しながら情報収集をしていた際によく出てきたため、第2新卒の方には役立つ情報が多いのではないでしょうか。
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